脂質異常症治療薬

スタチン系
作用機序:肝臓におけるコレステロール合成を抑え、主に血液中のLDLを低下させ、動脈硬化などを予防する。脳梗塞や心筋梗塞などの予防効果もある。
特徴:LDL低下の度合いが比較的マイルドな薬剤を「スタンダードスタチン」、作用が強い薬剤を「ストロングスタチン」と呼ぶ。
力価:クレストール5㎎>リピトール10㎎≒リバロ2mg≧リポバス20㎎≒ローコール40㎎>メバロチン20㎎

フィブラート系
作用機序:コレステロール合成阻害作用やTG分解促進作用などにより、LDLやTGを低下させ、HDLを増加させる。
特徴:脂質異常症の中でもTGが高い病態に対して有用である。
各薬剤:リピディルには尿酸排泄作用があり、高尿酸血症を伴う高TG血症に適している。パルモディアは、選択的PPARαモジュレーターと呼ばれ、PPARα活性化作用が強く、低濃度で強力なTG低下作用と肝障害などの副作用の軽減が期待される。

陰イオン交換樹脂:コレバイン・クエストラン
作用機序:陰イオン交換樹脂でできた薬剤で、胆汁酸を吸着する作用を持ち、消化管内で胆汁酸を吸着しそのまま体外へ排泄させてコレステロールを下げる。
副作用:消化器症状(便秘・腹部膨満)、皮膚症状(発疹・かゆみ)。

EPA製剤:エパデール・ロトリガ
作用機序:脂質合成を抑えたり、TGの分解を促進する作用などにより、血液中の脂質などを改善する。
特徴:日本ではEPA製剤(エパデール)を用いたJELIS試験でEPA1800mg/日の投与で心血管病が有意に抑制された。抗血小板作用も有するため、閉塞性動脈硬化症やそれに伴う疼痛や冷感などの改善に使用される場合もある。

MTP阻害薬:ジャクスタピッド
作用機序:LDLを増やす要因となるMTP(ミクロソームトリグリセリド転送タンパク質)という物質を阻害することで、LDLを低下させる。
特徴:LDLアフェレーシスしか治療法がなかった家族性高コレステロール血症ホモ接合体(HoFH)へのLDL抑制効果が確認されている。
注意点:脂肪便、下痢、肝障害(ALT・AST増加)、脂溶性ビタミン不足に注意。

PCSK9阻害薬:レパーサ
作用機序:血液中のLDLコレステロールを増加因子(PCSK9)を阻害し、LDLを下げることで、主に家族性高コレステロール血症(FH)を改善する。
特徴:FHは、ホモ接合体(HoFH)とヘテロ接合体(HeFH)のタイプに分かれる。本剤の中で、レパーサはホモ、ヘテロ両方のタイプに対しての有効性が確認されている。スタチン系で効果不十分な場合に使われる

配合剤:ロスーゼット・アトーゼット
特徴:小腸におけるコレステロール吸収を阻害する作用と肝臓でのコレステロール合成を阻害する作用によって主に血液中のコレステロールを下げる。
種類:
ロスーゼット:エゼチミブ(ゼチーア)とロスバスタチン(クレストール)の配合剤。
アトーゼット:エゼチミブ(ゼチーア)とアトルバスタチン(リピトール)の配合剤。