認知症治療薬一覧 〜病期別治療薬選択のアルゴリズム〜

薬剤 ドネペジル ガランタミン リバスチグミン メマンチン
分類 ピペリジン系 アルカロイド系 カルバメート系 アダマンタン誘導体
作用機序 AChE阻害 AChE阻害、nAChRアロステリック増強作用 AChE阻害/BuChE阻害 NMDA受容体拮抗
適用 ①軽〜中等度 5mg

②重度 10mg

軽〜中等度 24mg 軽〜中等度 18mg 中等〜重度 20mg
用量 ① 3mg(2週間)→5mg

② 5mg(1ヶ月)→10mg

8mg(1ヶ月)

→16mg(1ヶ月)

→24mg

①4.5mg(1ヶ月)

→9mg(1ヶ月)

→13.5mg(1ヶ月)→18mg

②9mg(1ヶ月)→18mg

5mg(1週)

→10mg(1週)

→15mg(1週)

→20mg

用法 1日1回 1日2回 1日1回パッチ剤 1日1回
半減期(h) 70〜80 5〜7 3.4 60〜80
代謝 肝臓

CYP3A4, 2D6

肝臓

CYP2D6, 3A4

非CYP 腎排泄

コリンエステラーゼ阻害薬

 

作用機序 脳内の神経伝達物質アセチルコリンの量を増やし、アルツハイマー型などの認知症による記憶障害などの症状の進行を遅らせる。
特徴 アリセプト、レミニール、イクセロン/リバスタッチの3種類があり、3つの薬剤の治療効果には明確な差はないとされる。
副作用 食欲不振、悪心・嘔吐、下痢などの消化器症状が、投与開始初期や薬の増量時などに起こりやすい。ただし、投与を継続していくにつれて症状が和らぐ場合が多い。
専門医

コメント

アリセプトは1日1回、レミニールは1日2回、イクセロン/リバスタッチは1日1回貼り替えの貼付剤となる。注意すべき点はこの薬剤で易興奮性が増したり、行動が激しくなり、まれに徘徊が強く出ることである。処方時には患者家族にその点を注意して観察するように説明するとよい。(神経内科 エスディー)

NMDA受容体阻害薬

 

作用機序 脳内のNMDA受容体に対して阻害作用を示し、この受容体の過剰な活性化を防ぎ、神経細胞障害、記憶や学習障害を抑える。
特徴 アルツハイマー型認知症の中等度〜重症に対しては進行抑制が報告されているが、軽度〜中等度への効果は境界線上にあるとされる。コリンエステラーゼ阻害薬に併用可能
専門医

コメント

本邦ではメマリーのみ使用可能。腎機能障害患者には減量して使用する。興奮性を抑える効果があるため、易興奮性の患者に使用しやすい一方で、傾眠を呈する患者もいる。1日1回処方だが、夜間の興奮を抑える場合は夕方から眠前に投与すると良い。(神経内科 エスディー)