研修医・専攻医のための医学英語 基礎編3:ローマ字読みを離れて、正しい母音の発音を!

医学英語を身につければ、仕事の場は世界に広がります。研修医と専攻医の先生には、医学英語をしっかり学んでいただきたいものです。第1回と第2回は、医学英語の略語とアクセントに注目してお話をさせていただきました。今回は基礎編の第3回として、医学英単語において、正しく母音を発音するためのコツをお伝えします。

医学英単語において、母音をローマ字読みすることはまれ

asymptomatic、afebrile、asystoleという単語はよく使いますが、aは文頭にある時は「ア」とローマ字読みするのではなく、アルファベット名を読み上げるように「エイ」と読みます。具体的には、asymptomaticは「シンプトマティック」ではなく「エイシンプトマティック」、afebrileは「フェブライル」ではなく「エイフェブライル」、asystoleは「シストール」ではなく「エイシストリ」と発音するのです。

lidocaine、lipoma、vitamineeにおけるiは、ローマ字読みで「イ」と発音するのではなく、アルファベット名を読み上げるように「アイ」と読めば正しい発音となります。具体的には、lidocaineは「ドカイン」ではなく「ライドカイン」、lipomaは「ポーマ」ではなく「ライポーマ」、vitamineは「タミン」ではなく「バイタミン」と発音することに注意してください。

failure、mucous、diureticsにおいてもuを「ウ」と発音してしまうのではなく、アルファベット名を読み上げるように「ユー」と発音します。具体的には、failureは「フェイルアー」ではなく「フェイルユーアー」、mucousは「コス」ではなく「ミューコス」、diureticsは「ダイレティックス」ではなく「ダイユーレティックス」と発音します。

benign、median、neoadjuvantも「エ」と発音してしまうのではなく、アルファベット名を読み上げるように「イー」と発音しましょう。具体的には、benignは「ナイン」ではなく「ナイン」、medianは「ディアン」ではなく「ディアン」、neoadjuvantは「オアジュバント」ではなく「オアジュバント」と発音します。

「o」の発音の特徴として気を付けること

今まで述べた母音の特徴とは異なるのが、oの発音です。確かにアルファベット名を読み上げるように「オウ」と発音することもあるのですが、「ア(ー)」に近い発音することがあります。

goutは「ゴウト」ではなく「ガウト」、hospitalは「ホスピタル」ではなく「ハスピタル」、colleagueは「コリーグ」ではなく「カリーグ」になりますね。

 

母音を中心として正しい音節を意識する

ローマ字読みを引きずってしまうと、正しい音節を見誤ることにつながります。たとえば、ins-pi-ra-tion「インス・ピ・ラー・ション(吸気)」/ ex-pi-ra-tion「エクス・ピ・ラー・ション(呼気)」のように発音しても通じません。それぞれins-pir-a-tion「インス・パー・エイ・ション」ex-pir-a-tion「エクス・パー・エイ・ション」と発音すると通じます。

以下に、間違った音節と正しい音節の組み合わせを示しますので参考にしてください。

  • (誤)bac-te-ri-al (正)bac-ter-ia
  • (誤)pe-ri-phe-ral (正)per-i-pheral
  • (誤)pe-ri-operative (正)per-ioperative
  • (誤)in-fe-ri-or (正)in-fer-ior
  • (誤)su-pe-ri-or (正)su-per-ior

 

医学英単語において、母音の発音はある程度規則性がある

医学英単語を発音する際には、母音は中心的な役割を持ちます。母音の発音にバリエーションはありますが、原則としてはアルファベット名を読み上げるように発音することが多いです。母音の正しい発音に慣れれば、正しい音節が身に付くでしょう。

自分の発音が通じていないときは、ローマ字読みをしていないか振り返ることが必要です。

執筆:白浜町胸部外科医